珊瑚礁


http://www.accessnoaa.noaa.gov/jun1501/
南の島の海と言えば珊瑚(サンゴ)を思い浮かびます。ところで,サンゴって何でしょう?

サンゴはサンゴ虫が集まってできた骨格のようなものです。サンゴ虫がサンゴの回りにあつまって少しずつ骨格を成長させていきます。やがてサンゴ虫が死に絶えると骨格だけ残ります。 その上にさらに新しいサンゴ虫が成長し,そうやって何千年にもわたり育ち続けたのが珊瑚礁です。サンゴ(サンゴ虫)はほんの表面に生息するだけで珊瑚礁の中身はこれまで生きてきたサンゴの骨格です。

サンゴには褐虫藻という小さなプランクトンのような生き物が生息します。サンゴ虫は自分自身で餌を取り込むことができますが,褐虫藻の光合成のエネルギーも取り込んでいます。つまり,サンゴと褐虫藻は共生の関係にあるのです。

ところで,褐虫藻は水温がある程度以上まで上がってしまうと,サンゴから離れてしまいます。そうなると,サンゴは褐虫藻からのエネルギーを受け取ることができなくなり,やがて死に絶えてしまいます。死に絶えたサンゴは骨格で,白っぽい色をしていることから,サンゴの白化現象と言われます。

近年,一部の海域でサンゴの白化が進んでいることが確認されました。これは水温の上昇が原因ですが,地球温暖化と関係があるのかは現在,研究が進められています。また,サンゴは二酸化炭素の吸収源としても注目されています。サンゴは地球環境と密接な繋がりのある生き物なのです。