ASTERには,私たちが青と感じる光を観測できるバンドがありません。
これには幾つか理由がありますが,近赤外のバンドの方が植生や地形の観測に優れていることや,青の光を用いた観測は大気分子による邪魔を受けやすいこと,などが挙げられます。
なお,Landsat7衛星に搭載されているETM+というセンサはASTERに似たセンサですが,こちらには青のバンドがあります。
この授業では,バンド1(緑の光)を画像の青,バンド2(赤の光)を画像の緑,バンド3(近赤外の光)を画像の赤,に割り当てて,カラー合成されています。しかし,色の割り当て方は,こればかりではありません。次の画像は色の割り当て方を変えた例です(クリックすると大きくなります。戻るときはブラウザの「戻る」ボタンをクリックしてください)。
このように色の割り当て方は多々ありますが,混乱を避ける意味でも,通常は授業で使っている割り当て方(上の3枚のうち,一番左)が使われます。この割り当て方では,観測バンド(1→2→3)の波長の順番(緑→赤→近赤外)と,画像の色の波長の順番(青→緑→赤)が同じになっており,直感的に理解しやすくなっています。