砂漠


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砂漠の成因には,
  • 大気の大循環に起因するもの(サハラ砂漠など)
  • 海から離れた内陸性のもの(大陸中央部の砂漠)
  • 山脈の風下側の地形性のもの(タクラマカン砂漠など)
  • 近くを寒流が流れていることによるもの(ナミブ砂漠,オーストラリア西岸など)
などがあります。

また,これまで砂漠でなかった場所が,木の伐採や放牧など人的要因,あるいは自然的要因により砂漠に変わっていく,砂漠化が近年大きな問題となっています。一度砂漠化が進行してしまうと,元の住みやすい状態に戻すのはとても大変です。

コ ラ ム
「さばく」というと,一面が砂で覆われている地を思い浮かべますが,実際には岩石がむき出しの地が多く,そのほかにも小石,塩などで覆われている地もあります。従って,これらを総称して「さばく」と呼ぶ場合には,「砂漠」ではなく,「水が少ない」という意味から「沙漠」と書かれます。この分類では,砂で覆われた沙漠は砂沙漠となります。

サハラ砂漠の抽象芸術,タネズルフト(アルジェリア)

 アフリカ北部,南アルジェリアのサハラ砂漠に位置する
タネズルフト・ベーズンです。タネズルフトが”恐怖の土地”を意味するとおり,何もない荒れ果てたところです。最も近いオアシスまで約150kmもあります。
 まるで抽象画のように幾状もの平行線が蛇行して描かれています。これは,古生代の堆積層が風による浸食を受けて堆積面が表面に現れた模様です。
 黄色い部分の砂と,白い部分の塩と,青い部分のシルト質のコントラストが不気味な様相を呈しています。

砂漠と海の出会い,ナミブ砂漠(ナミビア)

 砂漠と海が出会う場所,アフリカ南西の
ナミブ砂漠の画像です。 ナミブ砂漠は海岸沿いにできる典型的な砂漠です。西からの暖かい風が,冷たいベンゲラ海流の上を通過するときに冷やされて霧ができます。その霧は細く帯状に延びた沿岸地帯では,たちまち消えてしまい,内陸部まではほとんど達することがなく,内陸部では雨が降りにくくなります。
 幅広い砂丘地帯が,風向きと直交方向に延びて,海岸線まで続いています。海岸から内陸に向けて,砂丘の色は青白〜青〜黄色〜黄白〜黄色と約10kmの間隔で変化し,砂丘の大きさも色調の違う場所ごとに異なっています。

 画像右上の露岩付近では北からの風に押された砂が露岩を乗り越えます。露岩に挟まれる地域は風向きが複雑になるため,砂丘が形成されにくくなります。

三日月砂丘,ルブアルハリ砂漠(サウジアラビア)

 アラビア半島南部,サウジアラビアの
ルブアルハリ砂漠です。最初に紹介した画像の場所よりも,北側に位置します。ここでは,三日月型の砂丘が列状に分布しています。この形状の砂丘はバルハン(barchan)砂丘とも呼ばれ,砂の供給が少なく,一定方向の風が強く吹くところで形成されます。