7.衛星データを使った河口の濁り調査

  それでは実際に衛星データを使って河口の濁りを調査してみよう。
 図11は,衛星Terraが写した可視域波長帯の画像です。図中のPoint(ポイント)は河口から沖合いに向かってほぼ一直線上に伸びる調査点とします(図12参照)。
 画像からデジタルの値(カウント値と呼びます)を抽出するのは非常に手間がかかるので,ここでは各ポイントにおける座標値とカウント値をあらかじめ抽出してあります。それが表1です。
 この表1のカウント値を使って,まず
図13のグラフにそれぞれのカウント値を記入して,折れ線グラフを作ってください。そのカウント値は河口の濁りに対応していますので,みんさんは沖合いに向かって,相対的にどれくらいの濁りの変化があるかを,知ることができます。また,表1のX・Y座標を使って,各ポイント間の距離を求めてみましょう。どれくらいの距離まで濁りが達しているかを確かめることができます



図11 衛星Terraが写した相模湾.
画像中黄色のPointが今回の学習の調査点

 


図12 図11のポイントの位置関係

表1 各ポイントの座標とカウント値

ポイント X座標 Y座標 カウント値
1 171 168 219
2 200 212 173
3 235 264 149
4 270 317 40

※図13にカウント値をプロットし終わったら,上の表のX,Y座標値を使って,ポイント間の距離を計算してみよう。ただし上の座標値に15mをかけた値が実際の距離です。
 例えば,1と2の間の距離は以下のとおりです。
<計算例>
「{(200-171)
2+(212-168)2}の平方根」×15m=790m
※少数以下は四捨五入します。

同様にポイント2と3,ポイント3と4の距離も計算してみよう。




図13 河口部における水の濁り度合いの変化図(ワークシート)