6.衛星データのしくみ
今度は実際に衛星画像を使ってみましょう。その前に衛星画像のしくみを知っておく必要があります。 図11の上図は,可視光線の領域の画像と近赤外線領域の画像を混ぜた衛星画像を示しています。このカラー画像の一部(河口部)を分解すると,図11下の白黒画像のようになります。 前のページで学んだように,河口の濁りの度合いは波長によらず,濁りが大きいほど太陽光の反射が大きい,つまり画像には白く写ります。 では,どうやって画像から濁りの度合いを数値的に表すのでしょうか?実は,衛星画像はもともと図13のような数値(図12の赤い領域)なので,濁りの度合いもこの数値を使えばよいのです。数値の大きいほどマスを白く,数値が小さいほどマスを黒く表すと,数値データが図12のような画像データに変換されます。 |
図11 衛星Terraが写した相模湾. 上の図の黄色い部分を抜き出したのが,下の左図. 白黒図は,それぞれ波長の異なるセンサで写した画像. |
図12 可視の青色波長帯で撮影した河口部の拡大画像 |
図13 左図の赤色領域の衛星観測値. この場合,1マスが地上の距離15m×15mに相当 |